人事・労務の注目用語

基本給

きほんきゅう

公開日時:2022.05.06

基本給とは、各種手当やインセンティブなどを含まず、保険料や税金などが差し引かれていない状態の、従業員の給与のベースとなる賃金です。一般的に、基本給の額は従業員の能力、経験、社歴、仕事内容などを勘案して決定されますが、法的に明確な定義はなく、企業によって決定の仕方や名称は異なります。また、手当を含めて基本給とみなすケースもあります。基本給はあくまでベースであり、従業員の給与はこれに諸手当やインセンティブを加算した額になるため、基本給の「高い」「低い」だけで収入の高低を一概に論じることはできません。

基本給は給与の内訳のひとつ

給与は「基準内賃金」と「基準外賃金」に分けて考えることができます。基本給は、このうちの基準内賃金に分類される賃金です。

基準内賃金は基本給や役職手当など、企業が毎月固定で従業員に支払う、いわゆる「固定給」のことです。一方、基準外賃金は残業(時間外労働)手当や休日出勤手当など、状況によって金額が変動するものが該当します。

基準内賃金基準外賃金
・基本給
・役職手当
・職能手当
・固定残業代
 など
・残業(時間外労働)手当
・休日出勤手当
・インセンティブ
 など

上記の基準内賃金に含まれる手当を「固定手当」、基準外賃金の手当を「変動手当」と捉えることもできます。

基本給・月収・月給・手取りの違い

前述したように、基本給は手当を含まず、保険料なども差し引かれていない状態のベース賃金を指します。

一方、「月収」は基本給に固定手当と変動手当を加算した額で、いわゆる「額面給与」と呼ばれるものです。この月収から社会保険や税金を差し引いた額が従業員の手元に入る「手取り」となります。「月給」は、基本給に固定手当を加算した額のことです。

基本給は賞与や残業代の算出基準となる

基本給は、従業員が会社から支払われるさまざまなお金の算出基準となる額です。例えば、以下に示すようなお金は、基本給をもとに計算されます。

・残業(時間外労働)手当
基本給と固定手当をもとに算出される。

・賞与
「基本給×3か月」のように算出される。

・退職金
「基本給×支給率の係数」のように算出される。

残業手当や割増賃金について詳しく知りたい方は、人事・労務の注目用語「割増賃金」をご覧ください。

基本給の決め方

基本給の決め方には、大きく「仕事給式」「属人給式」「総合旧式」の3種類の方法があります。

1.仕事給式

仕事給式とは、従業員の能力や実績、仕事内容に応じて基本給を決める方法です。勤続年数や年齢などは影響せず、従業員の実力だけで基本給を定めます。日本企業にも見られますが、海外の企業で多く採用されています。

2.属人給式

属人給式とは、従業員の勤続年数や年齢によって基本給を決める方法です。いわゆる年功序列型の給与体系と言えます。仕事給式とは異なり能力や業績、仕事内容などは影響せず、入社後の成果の良し悪しで給与が変わることはありません。

3.総合給式

総合給式とは、仕事給式と属人給式をかけ合わせる形で基本給を決める方法です。属人給式のように勤続年数や年齢に応じた基本給を算出し、能力や実績を踏まえて最終金額を決定します。日本でも多くの企業が採用している方式です。

まとめ

基本給はあくまで給与のベースであるため、基本給の高低だけが収入の多さを論じる指標にはなりません。ただし実際、基本給が残業(時間外労働)手当や賞与などに影響を与える基準値であることは事実であり、基本給の額を気にしている従業員や求職者は少なからず存在します。給与に関する従業員とのトラブルを防ぐためにも、採用時は必ず雇用契約書を書面で交付しましょう。

また原則として、企業は従業員の合意なく基本給を引き下げることができないため、そのことを念頭に基本給を設定する必要があります。状況によっては従業員の合意なく不利益変更を行うこともできますが、従業員と十分に話し合い、双方が納得した上で実施するのが望ましいでしょう。

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