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人事・労務なんでもQ&A

独自の休暇制度を導入しようと考えています。休暇制度を導入するにあたって注意点はありますか?
休暇の取得条件やルールが曖昧だと従業員とトラブルになる可能性があるので、社内規定や就業規則に明記してください。
公開日時:2022.03.25

Q.福利厚生の一環として、独自の休暇制度を導入しようと考えています。休暇制度を導入するにあたって注意点はありますか?

従業員数200人程度の中小企業の労務担当者です。従業員のワークライフバランス向上や福利厚生充実のため、自社ならではの休暇制度を導入しようと検討しています。自社独自の休暇制度を通じて求職者に社風を知ってもらいたいという思いもあります。休暇制度を導入するにあたってのポイントや注意点があれば教えていただきたいです。

A. 休暇の取得条件やルールが曖昧だと従業員とトラブルになる可能性があるので、社内規定や就業規則に明記してください。また、従業員に活用してもらえる制度になるよう意識しましょう。

自社ならではの休暇制度を設定する際は、取得条件やルールを明確にしておきましょう。それらが曖昧な状態では、従業員との間で認識に齟齬が生じてトラブルになる可能性があります。誰が見ても認識に違いが生まれないよう、社内規定や就業規則に取得条件や取得できる日数などを明記してください。

また、新たな休暇制度を導入しても、取得しづらい雰囲気があったり、取得条件が厳しすぎると、従業員に活用されない可能性が高くなります。それだと目的であった従業員のワークライフバランスやモチベーション向上につながりません。従業員のニーズに沿った休暇制度になるよう、意見を募ることが重要です。

独自の休暇制度を導入する効果

企業独自の休暇制度を導入することで、従業員が自身の事情に応じた働き方や休み方を選択できるようになり、ワークライフバランスやモチベーション、エンゲージメントの向上が期待できます。従業員の士気が上がることで生産性向上にもつながったり、企業イメージアップや求職者へのアピールにも効果的です。

企業独自の休暇制度はいわゆる法定外休暇にあたります。法定休暇と法定外休暇の違いと具体例は以下のとおりです。

法定休暇 法定外休暇
概要労働基準法で定められている休暇であり、企業が従業員に対して付与が義務付けられている休暇企業が、法律とは別に独自で従業員に付与する休暇
休暇例・年次有給休暇
・産前産後休暇
・育児休業
・介護休業
・子の看護休暇
・介護休暇
・生理休暇
・病気休暇
・ボランティア休暇
・裁判員休暇
・犯罪被害者等の被害回復のための休暇
・リフレッシュ休暇
・慶弔休暇
・夏季休暇

法定外休暇は労使の話し合いを通じて、企業側が任意で設定できる休暇制度で、特別休暇制度とも呼ばれています。一般的に見られる慶弔休暇や夏季休暇も特別休暇制度の1つです。

<特別休暇制度の主な導入目的>

・病気に備えて年次有給休暇の取得を控える動きを防止し、年次有給休暇につなげる
・裁判員の選任や犯罪被害からの回復など、従業員がコントロールできない事情に応じたセーフティネットとする
・地域ボランティアや自己啓発など、従業員の行動変容のきっかけとする

休暇制度導入までの流れ

<休暇制度設定の一般的な流れ>

(1)従業員のニーズの把握

(2)ルールの検討と就業規則への記載

(3)休暇制度の運用開始

効果的な休暇制度を新設するためには、正しい手順を踏んで検討する必要があります。

(1)従業員のニーズの把握

従業員の満足度向上を図る目的である以上、まずは従業員のニーズの把握が必要です。企業によって男女比や年齢層など人員構成が異なるため、求められる休暇制度が変わってきます。

ニーズを把握するためには、年次有給休暇の利用傾向を部署や年代、男女、役職、家族の有無などの情報から分析したり、従業員に対してアンケートを実施するといったことが挙げられます。従業員同士で検討会をするというのも効果的です。

ニーズが把握できたら、次にその制度が現実的かどうかを検討します。例えば、子育て世代が多い企業であれば、急に子どもの看病が必要になったときに年次有給休暇を消費せずに時間単位で取得できる特別休暇制度や、家族にとって大切な日に取得できるアニバーサリー休暇制度などが考えられます。
ニーズに合っているか、実際に有効的な休暇制度であるかどうかをよく検討することが重要です。

(2)ルールの検討と就業規則への記載

導入する休暇制度の大枠が決まったら、ルールを明確に設定します。

<休暇制度導入時に設定すべき項目例>

・利用対象者
・利用条件
・付与日数
・利用できる単位(一日、半日、1時間ごと)
・賃金支給の有無
・申請フロー

休暇に関する規定は、就業規則へ記載しなければなりません。企業と従業員の間で認識に齟齬が生まれないよう、利用対象者や利用条件などのルールを必ず明記します。また、就業規則を変更したら労働基準監督署への届け出を忘れないように注意しましょう。

(3)休暇制度の運用開始

休暇制度が決まったら、従業員に周知して運用を開始します。社内報やメール、社内SNSなどを活用して、全従業員へ周知しましょう。実際に利用した人の声を社内で広めることも休暇制度の利用促進につながります。

実際にあるユニークな休暇制度

福利厚生の一環で、独自の休暇制度を持つ企業は多くあります。その一例をここでご紹介します。
(以下、出典:「厚生労働省│特別休暇制度導入事例集2021」)

■ライフネット生命保険株式会社|ナイチンゲール休暇

導入の背景年次有給休暇を子どもの看病に備えて残している従業員が多かったことから、育児中の従業員を対象とした休暇の検討を開始したところ、育児中の従業員から「育児だけにしか使えないと利用しづらい」といった意見があった。対象範囲の広い制度となっている。
休暇制度内容本人や家族などの看護のために利用でき、年3日が有給で付与され、半日単位での取得も可能。
効果2020年度の取得率は6割超。従業員から広く利用されている。

■株式会社ヤマハコーポレートサービス|ライフサポート休暇

導入の背景株式会社ヤマハコーポレートサービスは「人を大切にしよう」という方針を持っており、従業員のワークライフバランス向上のために制度導入にいたった。
休暇制度内容私傷病・家族の看護・不妊治療・育児(送迎・学校行事への参加等) 会社が認めるボランティア活動への参加 ・会社が認める自己啓発を目的として年間2日の有給休暇を取得できる。不使用分は翌年度以降に繰越しができ、上限30日まで積立が可能。有効期限はない。
効果2020年度には70人の従業員が利用しており、仕事と育児や介護の両立やリフレッシュに役立っている。

■株式会社ノバレーゼ|ドナー休暇制度

導入の背景創業者の「自分たちが心身健康で幸せでなければお客様も幸せにできない」という考えに基づき、休暇取得によってリフレッシュや学びの機会を持ち、スタッフが長く安心して働き続けられるようにすることを重視している。 導入のきっかけはスタッフからの提案である。何かあれば気軽に伝えられる組織風土であり、総務人事部に「骨髄バンクのドナーとして骨髄を提供する場合に、何日か会社を休む必要があるが、それに対して今後、何か取り組む予定などありませんか?そういう社会貢献への意識の高い人がたくさんいるのがノバレーゼなのでは」という声が寄せられたことを機に、制度の新設を検討した。
休暇制度内容ドナーとなる場合、一般的に3泊4日程度の入院や前後での医療機関への訪問が必要となるため、ドナー休暇制度では、最大10日までを有給で取得可能としている。
効果2019年に導入された制度であるため、2021年7月現在で取得者はまだいないものの、万一に備えたセーフティネットとして期待されている。

■株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン|ゴルフ休暇

導入の背景働き方改革の取組を推進する中で、自社サービスの理解を深めつつ、顧客視点を持つ機会を作るため、自社サービスを利用してゴルフ場を予約した際に取得可能なゴルフ休暇を導入した。
休暇制度内容 年4日を有給で付与。休暇とあわせて、プレーに係る費用を補助する制度(2,000円/回)も設けている。
効果チームや部署単位で懇親目的でコンペを実施するときに活用されており、社内交流につながっている。

まとめ

企業独自の休暇制度を導入することで、従業員が自身の事情に応じた働き方や休み方を選択できるようになるため、ワークライフバランスやモチベーション、エンゲージメントの向上が期待できます。効果的な休暇制度をつくるためには、従業員のニーズを把握した上で、自社にマッチした休暇制度を十分検討しましょう。

また、独自の休暇制度を作成するためには、それが実現できる勤怠管理体制を整えておく必要があります。休暇制度の取得条件が細かく設定できる勤怠管理システムを導入するなど、休暇制度設計前に準備しておくことをおすすめします。

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