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電子申告の義務化とは? e-Tax・eLTAX・e-Govの違いも解説

公開日時:2022.03.25 / 更新日時:2024.06.24

企業がこれまで紙媒体で行っていた各種手続きの申請・申告を、データファイルや光ディスクなどの電子媒体で行うよう義務付ける流れがあります。 本記事では、電子申告の義務化の流れや、電子申告に役立つe-Tax(イータックス)・eLTAX(エルタックス)・e-Gov(イーガブ)の各システムの違い・対応している手続きの種類などを紹介します。

電子申告の義務化とは

電子申告の義務化の流れや背景について説明します。

2020年から一部企業で始まった電子申告の義務化

2020年4月1日以降の事業年度から、一部企業の法人税申告に対して電子申告が義務付けられました。対象法人の範囲は以下の通りです。

(1) 法人税及び地方法人税
・内国法人のうち、その事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人
・通算法人(※)、相互会社、投資法人及び特定目的会社

(2) 消費税及び地方消費税
・(1)に掲げる法人に加え、国及び地方公共団体

2022年4月1日以後に適用される

電子申告の義務化の背景には、税務手続きにおけるICTの活用を推進して社会全体のコスト削減や企業の生産性向上につなげる狙いがあります。年々行政手続きのデジタル化が進められているため、現時点では電子申告義務化の対象に入っていない企業であっても、今後範囲が拡大されて対象となることが予想されます。電子申告への切り替えは早めに済ませておくと良いでしょう。

2021年からは法定調書の電子申告が義務に

2021年1月1日以降、電子申告の義務化は法定調書の提出にも適用されました。前々年に提出した枚数が100枚以上である法定調書に関しては、e-TaxやCD・DVDなどの光ディスクなどによる提出が必要になります。

例えば、2021年に提出した給与所得の源泉徴収票の枚数が100枚以上であった場合、2023年1月に提出する際は電子申告でなければなりません。

電子申告を行うには、システム専用のソフトのインストールや電子証明書の発行といった準備が必要です。各電子申告システムの違いや利用する際の注意点などを事前に把握しておきましょう。

電子申告に役立つe-Tax、eLTAX、e-Govとは

電子申告システムにはe-Tax、eLTAX、e-Govの3つがあります。3つのシステムの違いやそれぞれのシステムが対応している手続きの種類などを解説します。

e-Tax、eLTAX、e-Govの違い

e-Tax、eLTAX、e-Govは、電子申告できる手続きの種類が異なります。

e-Taxは法人税や所得税などの国税に関わる申告・納税などができるシステムです。eLTAXは法人事業税や住民税など地方税に関わる申告・納税などができます。e-Govは社会保険や雇用保険の申請など行政手続きに関わる申請ができます。

電子申告システム対応している手続きの種類
e-Tax(イータックス)国税に関わる申告・納税
eLTax(エルタックス)地方税に関わる申告・納税
e-Gov(イーガブ)行政手続きに関わる申請

e-Tax(イータックス)

e-Taxでは、以下のような国税に関わる電子申告手続きが行えます。

  • 所得税、相続税、贈与税、法人税、地方法人税、消費税および地方消費税、復興特別法人税、酒税、間接諸税に係る申告
  • 全税目の納税(電子納税証明書の手数料納付を含む)
  • 法定調書関係
  • 申請、届出等(電子帳簿保存法関係、電子証明書等、電子申告・納税開始届出等) など

e-Taxには、パソコンにインストールして使用するソフト版と、ブラウザで専用サイトにアクセスして使用するWEB版があります。WEB版は、インターネット環境があればソフトをインストールしていない端末からもアクセスすることができますが、機能は基本的なものに限られます。

e-Taxを利用する際は利用者が電子署名を行うことになるため、その電子署名に使用する電子証明書を事前に取得する必要があります。

eLTAX(エルタックス)

eLTAXでは、以下のような地方税に関わる電子申告手続きを行えます。

  • 法人都道府県民税、法人事業税、特別法人事業税(地方法人特別税)、法人市町村民税、事業所税に係る申告、納付
  • 個人住民税に係る給与支払報告、各届出、申請、申告、特別徴収に係る納付
  • 固定資産税(償却資産)に係る資産申告、修正申告 など

eLTAXもソフト版とWeb版があり、ソフト版「PCdesk」は清算確定申告や資産割、従業者割の納付申告などの電子申告・電子納税に、WEB版は法人設立・設置届や電子申告に係る納付などの電子申請・届出に対応しています。

利用する際はe-Tax同様、電子署名に使用する電子証明書が必要です。ただし、税理士に申告書などの作成・送信を依頼している納税者の場合、電子証明書は不要になります。

e-Gov(イーガブ)

e-Govは3,000件以上のさまざまな行政手続きができる電子申請システムです。経理・総務関係では、以下のような手続きができます。

  • 資格取得届のグループ申請
  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者賞与支払届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届
  • 労働保険年度更新申告
  • 労働保険関係成立届
  • 労働保険概算保険料申告 など

e-Govでは届出や申請だけでなく、日本国の憲法や法律など「法令」の仕組みや適用状況を検索することもできます。

利用する際はe-TaxやeLTAXと同様に電子署名が必要な場合があります。代理人が事業主等の本人に代わって電子申請を行う場合は、一部の手続きを除き、代理人の電子証明書と事業主等の本人の電子証明書が必要です。

e-AMANOなどe-Govに対応しているサービスを活用すれば、電子証明書を取得するだけで社会保険のe-Gov電子申請を行うことができます。

まとめ

2020年以降電子申告の義務化が進み、e-Tax、eLTax、e-Govといった電子申告システムの活用が求められています。e-Taxは国税に関わる申告、eLTaxは地方税に関わる申告、e-Govは行政手続きに対応しています。e-Tax、eLTax、e-Govを利用する際に便利な、書類の自動電子化と各種行政申請に対応しているサービスがありますので有効活用しましょう。

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