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人事・労務なんでもQ&A

職場の同僚がパワハラを受けている現場を目撃しました。どんな対応を取ればよいでしょうか。

パワハラ行為を放置すると被害が悪化する可能性があります。被害者に相談窓口に連絡するよう助言し、必要な場合はパワハラの証人として会社のヒアリングに応じましょう。
公開日時:2022.07.25 / 更新日時:2022.09.12
詳しく解説

Q.職場の同僚が上司からパワハラを受けている現場を目撃しました。当事者でない場合、どんな対応を取ればよいでしょうか。

200人規模の企業で事務職をしています。同僚が上司からパワハラと思われる行為を受けている場面を目撃しました。具体的には大声で叱責する、叱責しながら机を叩くなどの行為です。自分がパワハラを受けたわけではないのですが、こういった場合どんな対応を取るのが適切でしょうか。パワハラの相談を同僚から受けた場合にできる対応を合わせて知りたいです。

A.パワハラ行為を放置していると、被害が悪化する場合があります。被害者に相談窓口に連絡するよう助言し、必要な場合はパワハラの証人として会社のヒアリングに応じましょう。

パワハラ行為を放置していると、被害が悪化し被害者はさらに追い込まれてしまう場合があります。質問者様が目撃した大声での叱責や机を叩くといった行為はパワハラの1つである「精神的な攻撃」にあたる可能性があります。この場合、加害者である上司に直接注意するのは難しいと思われるので、まずは被害者に声を掛け、会社のハラスメント相談窓口や人事部に連絡するよう助言すると良いでしょう。窓口に相談した後、パワハラが実際にあったかどうか会社から目撃情報に関するヒアリングを求められることもあります。証人としてパワハラがあった時の状況を説明できるよう、目撃した内容を簡単にまとめておきましょう。

職場のパワハラと見なされる行為

パワハラにあたる行為は、殴る蹴るなどの物理的な暴力以外にも存在します。厚生労働省の指針ではパワハラを大きく6つのパターンに分類しています。

パワハラの6類型

①身体的な攻撃…殴る、蹴る、物をぶつけるなどの暴行・傷害のこと

②精神的な攻撃…脅迫・名誉毀損・侮辱すること

③人間関係からの切り離し…特定の従業員を仲間外れにしたり、無視したりして孤立させること

④過大な要求…業務上不要なことや遂行不可能なことを強制すること

⑤過小な要求…能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を強制する。仕事を与えないこと

⑥個の侵害…従業員の私的なことの過度に立ち入ること

今回相談があった「大声で叱責する、叱責しながら机を叩くなどの行為」は、侮辱や威圧を行う「精神的な攻撃」にあたる可能性もあります。

また、パワハラは自覚なしに行われるケースもありますが、業務上必要のない侮辱をする、人前で叱責してさらし者にする、従業員や周囲の人間を委縮させるなどの行為はパワハラと認定される可能性が高いという認識が必要です。

パワハラの分類やパワハラと指導の違いついて詳しくは人事労務の注目用語集「パワハラ防止法」をご覧ください

また、厚生労働省のパワハラ防止法に関する指針では、性的指向や性自認に関連した、差別的な言動やいじめを意味する「SOGIハラ」についても記載があります。性的指向を勝手に暴露(アウンティング)したり、性的指向・性自認を理由にからかったりすることはパワハラの「精神的な攻撃」「個の侵害」になる可能性があり、この点についても周知が必要です。これらのパワハラは「SOGIハラ」とも呼ばれており、事例について詳しくは何でもQ&A「2022年から中小企業もパワハラ防止法が義務化となるにあたり、注意すべき点と昨今のパワハラ判例を知りたいです。」をご覧ください。

パワハラを目撃した後に取るべき行動、相談先は?

職場でパワハラを目撃したら、まずは被害者に「だいじょうぶ?」など声をかけ、パワハラの相談窓口に連絡するよう話してみましょう。目撃した第三者が相談窓口に通報することも可能ですが、被害者自身が事実関係を述べた方が会社側も調査がしやすいのも事実です。また、パワハラの被害者の中には会社に介入して欲しくないと考える人もいるため、「パワハラを目撃した」と通報する前に本人の意思を確認するようにしてください。

パワハラの相談窓口については、大企業は2020年6月1日から、中小企業は2022年4月1日から設置が義務化されています。相談窓口の電話番号やメールアドレスが分からない場合、まずは人事部に問い合わせてみましょう。

被害者が会社の相談窓口に通報した後は、被害者本人、加害者本人、目撃者や職場の同僚などの第三者にヒアリングが行われます。パワハラの目撃者としてヒアリングに協力する際は事実関係についてなるべく詳細に説明するようにしましょう。

パワハラの相談窓口には、社内の担当者らが対応する社内の相談窓口や、外部の企業に委託して設置する社外の相談窓口があります。これら、自社とかかわりのある相談窓口には連絡しにくい、という場合は、無料で相談できる「労働条件相談ほっとラインの活用も検討するとよいでしょう。

被害者からパワハラの相談を自身が受けた時に取るべき行動

パワハラを直接目撃していなくとも、パワハラの被害者から相談を受けたら、まずは被害者の気持ちを受け止めた上で以下のような行動を心がけましょう。

・内容は口外しないで、プライバシーに配慮しながら話を聞く。

・その上で被害者に相談窓口を紹介し、会社に介入してもらう。

・会社に相談できない場合、外部の労働者向け相談窓口やパワハラ問題に詳しい弁護士などに相談する方法もあると伝えてみる。

また、次のような行動は被害者の感情を害するため、トラブルになりがちです。被害者に不快感を与えるような対応は控えるようにしましょう。

・「気にするな」「よくあることだ」など、パワハラ被害の訴えを受け流す。

・パワハラの被害について被害者の同意を得ず勝手に周囲や人事部に相談する。

・被害者の意思に反し、無理に相談窓口の利用を勧める。

まとめ

身体的な暴力がなくとも、「威圧感を与えるため大声で叱責する」「本人の性的指向等をからかう」などの行為はパワハラに該当します。2020年6月からパワハラ防止法が施行され、企業はパワハラを防止する取り組みの実施や相談窓口の設置が義務化されています。職場の同僚がパワハラを受けているのを目撃したら、まずは本人を気遣いながら声を掛け、パワハラ相談窓口へ連絡するよう助言しましょう。被害者からパワハラの通報があればヒアリングをはじめとする事実確認の上、会社側が対策を検討する必要があります。

目撃した第三者の立場でも相談窓口に通報できますが、被害者が望まない聞き取りなどが行われる場合があるので、相談窓口の活用は本人の意思に基づいて行われるのが望ましいと言えます。実際に現場を目撃していなくてもパワハラを受けたと被害者から相談があった場合は、本人の事情を聞きつつ、社内外の相談窓口を紹介するようにしてください。

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