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中小企業が勤怠管理システムを導入するメリットとは?選び方のポイントも解説

公開日時:2023.12.05

従業員数の少ない中小企業は、本業にリソースが集中しがちで勤怠管理の最適化があと回しになるケースがあります。しかし、紙のタイムカードやExcelなどの旧来型の勤怠管理を維持していると、業務負担が増大したり法令違反のリスクを高めたりする原因となります。
効率的でミスのない勤怠管理を実現するために、中小企業においてもぜひ勤怠管理システムを導入しましょう。この記事では、中小企業の勤怠管理におけるよくある課題や、勤怠管理システムの選定ポイントについて紹介します。

中小企業によくある勤怠管理の課題

中小企業では、勤怠管理対象となる従業員が少ないこともあり、紙タイムカードやExcelなどによる旧来的な勤怠管理を行っている企業もまだ少なくありません。しかし企業の規模に関わらず、働き方の多様化や、それに伴う法改正に対応しなくてはならないのは同じです。この場合、以下のような課題が発生します。

法改正への対応や法令遵守が難しい

日々の勤怠状況をリアルタイムで把握できないため、意図せず法令違反を犯すリスクがあります。例えば、紙タイムカードでの勤怠管理では毎月規定された締め日にまとめてデータを確認しますが、そのときに過重労働などの法令違反に気づいても是正は困難です。

また、近年の働き方改革に見られるように、残業や労働時間に関する規制は変更される場合もあります。勤怠管理の担当者がその変更内容を正確に理解して対応しなければ、やはり意図せずに法令違反を犯すこともあるのです。

集計に手間・時間がかかる

タイムカードのデータを手作業で集計・計算するのは、時間と手間がかかります。勤怠データは、法令順守の状況把握や給与計算に用いる重要なデータであるため、ミスが許されません。

人の手で集計・計算する場合は、幾重ものチェックを行い慎重に進める必要があります。そのため、勤怠締めのタイミングには担当者の負担が増大します。

また、フレックスタイムやリモートワークなどの働き方、契約社員・アルバイトなどの雇用形態の多様化は、集計を一段と複雑にし、いっそうの負担増大につながります。

業務が属人化しがち

法令や計算方法を正しく理解して集計・計算に導入するには、一定のスキルや経験が必要です。例えば、中小企業でありがちなのが現場が忙しくて若手への引き継ぎが進まないということですが、そうなると、一部のベテランが作業を行わざるを得ず、結果的に業務の属人化を引き起こします。業務が属人化すると、スキルのあるスタッフを異動させられなくなり、組織の硬直化の原因に。さらに、そうした社員が病気や休暇などで不在になると、たちまち業務が回らなくなるというリスクもあります。

従業員による不正やミスの温床に

タイムカードや出勤簿などによる管理では、打刻や勤怠報告の手間が従業員側にかかります。打刻のためにオフィスに立ち寄らねばならず、リモートワークや出張・外訪などオフィス外での仕事が多い組織では、とりわけ非効率を生む原因となります。

また、日々の打刻忘れやミスを発生させるリスクも高いと言えます。さらに、残業の水増しや過少申告などの不正の温床となるリスクもあります。リアルタイムでデータをチェックしづらいため、管理者がミスや不正に気づきにくいのも問題です。

中小企業が勤怠管理システムを導入するメリット

前述した課題を解決する方法としておすすめなのが、勤怠管理システムの導入です。勤怠管理システムとは、従業員の勤務時間を管理するためのシステムで、出退勤の打刻や休暇申請、残業や早退などを含めた労働時間の集計、遵守するべき法令に対応した計算式やアラートなどの機能が、ひとつのシステムで完結します。

中小企業における勤怠管理システムの導入は、人事・労務の課題解決のみでなく、企業全体の生産性向上にも貢献します。具体的なメリットについて、以下で説明します。

勤怠管理の業務効率化

中小企業は組織が小さいため、管理部門に多くの人的リソースを割く余裕がありません。従業員の勤怠データの集計をシステムで自動化すれば、管理業務が効率化し、少ないリソースでの勤怠管理が可能です。

給与計算システムなどほかのシステムと連携すれば、さらなる効率化にもつながります。また、打刻や勤怠関連の手続きの自動化や簡略化により、従業員の手間も削減できます。外出先や自宅から打刻できる仕組みを導入すれば、リモートワークや外出の多い組織の業務効率化にも有効です。

長時間労働の防止

リアルタイムで各従業員の勤怠状況を把握できるため、従業員の長時間労働を予防できます。システムによっては、従業員の残業時間の蓄積や休日の不足に対してアラートを出す機能がついていることも。アラートが出ている従業員を早めにケアし、シフト調整や業務の再配分などを行えば、従業員の心身の健康悪化リスクを低減できます。

法改正への対応・法令遵守の徹底

管理者や人事部が従業員の残業時間や有休の取得状況などをリアルタイムで確認できるため、意図せず労働基準法をはじめとする法令に違反するリスクの回避が可能です。従業員も、システムを通じて月内の残業時間を正確に把握できるので、過重労働を避けつつ業務を計画的にこなせるでしょう。

法改正があったときには自動的にルールや計算式がアップデートされるので、企業側の負担なく、かつスピーディーに対応できます。

不正打刻や集計ミスの防止

システムの導入により勤怠データの計算が自動化されるため、計算ミスの心配がなくなります。さらに、有給の取得漏れ、取得超過といったミスも予防可能です。

パソコンのログや入室ログなどと勤怠管理データを連携させることで、勤怠データ入力の不正や打刻漏れ、ミスなどの予防につなげることもできます。生体認証を導入して、本人しか打刻や申請ができない仕組みにするのも有効です。

中小企業における勤怠管理システムの選定ポイント

勤怠管理システムのメリットは理解していても、システムの種類が多いため、どれを選ぶべきかわからない担当者も多いでしょう。ここでは、中小企業における勤怠管理システムの選定ポイントについて紹介します。

自社の勤務体系や就業ルールに合致しているか

自社の勤務体系や就業ルールに対応できる勤怠管理システムを導入しましょう。アルバイトが多い、フレックス勤務が多い、リモート主体となっているなど、自社の勤務体系をシステム管理できなければ、管理の効率化につながりません。法制度や勤務ルールの改正があったときに、柔軟にシステム変更できるかも確認しましょう。

サポートは充実しているか

システム導入時に、既存システムとの連携や自社の勤務状況に合わせた設定変更などで、苦労する可能性もゼロではありません。問い合わせフォームやチャット、電話などによるサポートが充実していた方が安心です。また、不慣れな従業員がすぐに問い合わせることができるサポートがあると、スムーズに導入が進むでしょう。

場合によっては、「メーカー設定型」のシステムを導入するのもおすすめです。メーカー設定型とは、初期設定をシステムエンジニアが行うもので、綿密なヒアリングに基づいて各社に合った設定を委託できるサービスです。システムに精通した社員がいない中小企業でも、スムーズにシステムを導入できます。

他の労務システムと連携できるか

ほかの労務管理システムと連携できれば、労務管理業務全体の業務効率化に役立ちます。例えば給与管理システムを導入している場合、そのシステムとスムーズに連携できる勤怠管理システムを選択してください。

候補が複数ある場合は、将来システム変更が行われる可能性も想定して、さまざまなシステムと手間なく連携できる勤怠管理システムを選ぶとよいでしょう。

セキュリティは安全か

勤怠データや連携する他システムには多くの個人情報と企業の機密情報が含まれます。そのため、情報漏えいやサイバー攻撃などに対する十分なセキュリティ対策が取られている勤怠管理システムを選びましょう。アクセス権限の設定や、データの自動バックアップ、データ通信の暗号化などさまざまな観点でセキュリティ情報を確認しましょう。特にクラウドはサービス提供側のセキュリティに依存する部分が大きいため、サーバ―の監視体制やシステム運用上のセキュリティ対策などについてもより慎重に確認しましょう。

オンプレミス型とクラウド型のどちらがふさわしいか

勤怠管理システムには、自社のパソコンやサーバーにソフトウェアをインストールして利用するオンプレミス型と、インターネット経由でシステムを利用するクラウド型があります。それぞれの特徴をまとめた下記の表を参考に、どちらが自社に適しているかしっかり見極めましょう。

オンプレミス型クラウド型
設定の柔軟性メーカーのSEが設定するタイプのサービスが多く、就業規則や運用に合わせた柔軟な設定が可能 お客様が設定するタイプのサービスが多く、汎用的な設定となるため、就業規則や運用に対する柔軟性は低い
メンテナンス性サーバーや利用者のPCにアプリケーションをインストールする必要がある。サーバーは情シスなどの管理が必要、 OS対応によるバージョンアップなどライフサイクルの考慮も必要 個々のPCへのインストールや専用サーバーの準備が必要ないため、サーバーのメンテナンスなども不要。 OS対応などのライフサイクルは考慮する必要がない
利便性社外からのアクセスについてはネットワーク構成の考慮が必要社外からでもインターネット通信環境がればアクセスが可能
コスト初期費用は高くなるが、ランニングコストは抑えることができるユーザー数に応じて課金されるケースが多いため、組織の拡大に比例してランニングコストが高くなる点に留意が必要

まとめ

タイムカードやExcelでの勤怠管理は管理負担の増大や意図せぬ法令違反、従業員のミスや不正の誘発など、さまざまなトラブルにつながります。中小企業においても、組織の規模や勤務体系に合った勤怠管理システムを導入して、業務効率化を実現しながら勤怠管理の課題を解決しましょう。

GUIDE

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01基礎知識

勤怠管理の意義と
重要性

02選び方

勤怠管理システム
選び方の基本

03実践編

勤怠管理システム
導入のポイント

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