勤怠管理ガイド

大企業こそ「勤怠管理システム」がおすすめ!比較ポイントもあわせて徹底解説

公開日時:2024.03.01 / 更新日時:2024.03.07

さまざまな部署で、日々たくさんの人々が働いている大企業。大企業に明確な定義はありませんが、例えば製造業や建設業などでは、従業員数が301人以上で大企業とみなされます。その人数の勤怠管理を、正確かつ効率的に行うことは、もはや人の手だけでは不可能です。
今回は、大企業における勤怠管理の課題を確認しながら、「勤怠管理システム」の有用性について詳しく解説します。システムを検討する際の比較ポイントについてもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
なお、中小企業向けの勤怠管理システムについては、別の記事で詳しく解説しています。こちらも、ぜひご覧ください。
「中小企業が勤怠管理システムを導入するメリットとは?選び方のポイントも解説」

大企業が抱える勤怠管理の課題とは

大企業では、従業員の数が多いため、勤怠管理業務の負担が大きくなる傾向があります。まずは、多くの従業員を抱える大企業だからこそ見えてくる、勤怠管理の課題を確認しましょう。

従業員が多く、勤務実態を把握しにくい

従業員数が少ない中小企業であれば、従来型のタイムカードやエクセルなどでの勤怠管理も可能でしょう。一方で、従業員数が300人、ましてや1,000人を超えるような大企業となれば、人力での勤怠管理はもはや不可能です。従業員一人ひとりの勤務実態は、手動では把握しきれません。

一人ひとりの遅刻や欠勤、早退などの状況を正確に把握しようとすれば、多くの人材とばく大な人件費が必要です。

勤怠管理担当者の負担が大きい

従業員数が多くなるにつれ、勤怠管理担当者の負担も大きくなります。タイムカードを集計して、エクセルへデータを入力するといった作業は、当然ながら人数が増えるほど負担となります。

さらに、打刻もれや申請もれ、集計間違いなどのトラブルが発生すると、それを確認、修正する手間が生じます。人数が多ければミスの発生確率も上がり、必然的に勤怠管理担当者の業務を圧迫するでしょう。

働き方が多様化するため勤怠管理が煩雑になる

多くの従業員が働く大企業では、働き方も多様化する傾向にあります。そのため、勤怠管理に関連する業務も煩雑になり、残業代の未払いやサービス残業など、さまざまなトラブルへのリスクが高まります。

また、そうしたトラブルは、訴訟や風評被害へと発展するおそれもあります。大企業となれば、その損害はあらゆるところへ波及し、計り知れない損失を招きかねません。

複雑な勤怠管理を正確かつ適正に行い、労務リスクを回避する体制づくりは必須となるでしょう。

大企業が勤怠管理システムを導入するメリットとは

従業員の数が多い大企業の勤怠管理を人の手だけに頼るのは、あまり現実的ではありません。そこで検討したいのが、勤怠管理システムの導入です。

大企業が勤怠管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるのかを見てみましょう。

勤怠管理のマネジメントが適切にできる

勤怠管理システムを導入することで、従業員一人ひとりの勤怠データを一元管理できるため、包括的なマネジメントが実現します。

また、アラート機能を活用することで、残業時間の削減や長時間労働の是正などにもつながります。従業員の労働時間に対する意識も向上するでしょう。

勤怠管理担当者の負担が軽減できる

従業員が毎日行う打刻のデータは、自動で勤怠管理システムへ送られます。したがって、膨大な従業員の勤怠データをエクセルへ入力するといった従来の手作業は発生しません。

アラート機能を活用して打刻もれや修正が必要な箇所を発見できるため、リアルタイムで対応が可能です。月末になって、確認や修正作業に追われる手間もなくなります。

また、給与計算システムと連携すれば、給与計算もすべて自動で正確かつ迅速に完了します。勤怠管理担当者の負担軽減とともに、大幅な効率化が図れるでしょう。

申請フローの簡略化や迅速化が図れる

残業や遅刻、早退、欠勤、有給取得などのあらゆる申請フローが、勤怠管理システム内で完結します。紙の書類で申請書を作成する手間もかからず、経費削減にもつながるでしょう。

また、社内外問わず、どこからでも申請や承認ができるため、迅速にフローを完了させることが可能です。

コンプライアンスを徹底できる

勤怠管理システムは、法令や就業規則の改正にも速やかに対応するため、コンプライアンスを徹底した事業運営を実現します。特に法改正は常に意識しておかないと、うっかり法律違反をしていたということにもなりかねません。

勤怠管理システムであれば、サービス提供側で法改正に対応し、遅滞なくシステムに反映されるため安心です。

多様な働き方に対応できる

テレワークやリモートワーク、変形労働時間制などの多様な働き方にも対応可能です。どのような環境であれ、正確な勤怠管理が実現します。

多様な働き方に対応する勤怠管理システムについて詳しく解説した記事がありますので、あわせてご覧ください。

勤怠管理システムを比較するうえで、考慮すべき4つのポイントとは

大企業が勤怠管理システムを比較するにあたり、考慮すべき4つのポイントを紹介します。

ポイント1「企業規模」

従業員の人数や事業所の数などを考慮して、自社の規模に見合ったシステムを検討しましょう。現在の従業員数と、勤怠管理部門の業務量が適正かどうかを検証し、どの勤怠管理システムを導入すれば、どのくらいの効率化が実現できるかという観点で検討してください。

ポイント2「自社の特性」

自社の業態に合わせたシステムを検討しましょう。テレワークやリモートワークといった遠隔地からの就業者が多い、シフト制や変形労働時間制を導入している、派遣社員の雇用が多いなどの、自社の労働環境の特性に応じたシステムかを考慮する必要があります。

ポイント3「優先事項」

カスタマイズ性を優先するのか、それともコストを重視するのかなど、自社の定める優先事項に合わせた適切なシステムを検討しましょう。

ポイント4「業務の効率化」

勤怠管理システムは、給与計算システムや工数管理システムなどと連携することも可能です。勤怠管理以外の周辺業務をどこまで効率化したいかについて、あらかじめ検討しておきましょう。

包括的な業務の効率化につなげるためには、導入を検討しているシステムが、どの業務まで連携できるかを考慮することも大切です。ほかのシステムとの連携で得られるメリットを解説した記事もあわせてご覧ください。

勤怠管理システムの導入方法もポイント

自社に合った勤怠管理システムを選定し、いざ取り入れる際に考慮すべき重要事項は導入方法です。導入方法には次の2種類の方法があります。

メーカー設定型

メーカー設定型とは、勤怠管理システムを提供するメーカーのSEが、ユーザーの事業環境や要望に合わせ、システムを構築、カスタマイズする方式です。

本稼働までに時間を要しますが、メーカー専任SEが細微にわたりヒアリングを行い、使用する環境に合わせた設計をするため、無駄のない最適なシステムを構築できます。

本稼働後のサポートも充実しており、法改正に伴うバージョンアップなどにも対応します。コンプライアンスを重視した運用が実現します。

ユーザー設定型

ユーザー設定型とは、購入した勤怠管理システムのパッケージを、初期設定からすべて自社でまかなう手法です。

メーカー設定型に比べカスタマイズ性には劣りますが、初期コストが抑えられ、短時間で運用を開始できるメリットがあります。

ユーザー設定型のシステムを提供するメーカーの多くは、管理するユーザー数に応じて課金される従量課金制を採用しています。従業員数が多い大企業では、運用コストが大きな課題となるでしょう。

運用後のサポートは、メーカー設定型ほど手厚くはありません。IT人材を起用するなど、ある程度自社でまかなえる環境を整える必要があります。

大企業にはメーカー設定型がおすすめ

大企業で勤怠管理システムを導入する際は、メーカー設定型を推奨します。

メーカー設定型では初めに要件定義を行い、就業規則や実際の運用方法、業務フローを確認することでシステム化の範囲を決定します。その後、システムを設計・構築するため、導入前のイメージと大きく乖離することなく、スムーズにシステムを移行できます。

システムのプログラムは、常に最新の就業規則や法律にのっとって運用されるため、人的ミスや法律違反なども自動で回避できます。コンプライアンスを徹底した事業運営が可能です。

メーカー設定型は、本稼働までの時間や初期コストはかかりますが、それを補って余りあるほどのメリットがあります。また、従業員の多い大企業においては、従量課金制のユーザー設定型システムに比べ、運用コストがかかりません。

業務の効率や生産性、コスト、コンプライアンス、運用後のサポートのどれをとっても、大企業ではメーカー設定型が有利に働くでしょう。

勤怠管理システムの初期設定について、詳しく解説した記事があります。あわせてご覧ください。

まとめ

大企業は、従業員の数が多いことから、勤務実態の把握は困難を極めます。ましてや、手計算による集計作業となれば、勤怠管理担当者への負担は計り知れません。

つまり、大企業であるからこそ勤怠管理システムの導入が不可欠なのです。システムの導入効果は、業務の効率化だけでなく、企業全体の生産性向上につながります。

ぜひ、自社の規模と業態に合った勤怠管理システムをご検討ください。

■中堅〜大手企業に最適な勤怠管理システム

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01基礎知識

勤怠管理の意義と
重要性

02選び方

勤怠管理システム
選び方の基本

03実践編

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導入のポイント

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