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勤怠管理システムは初期設定が成功の要!メーカー設定がおすすめな理由とは

公開日時:2024.01.05 / 更新日時:2024.02.09

近年、働き方の多様化により、多くの企業で「勤怠管理システム」の導入が進んでいます。システムの導入により、管理部門の業務だけでなく、企業全体の効率化が進み、生産性向上につながると期待されています。
システムの導入効果を最大化するためには、勤怠管理システムの導入段階で、いかに適正な設定ができるかが重要です。
今回は、勤怠管理システムの導入にあたり、「初期設定」の重要性やその方法について詳しく解説します。

知っておきたい勤怠管理システム初期設定の重要性

勤怠管理は、労働基準法によって使用者に課された義務です。使用者は従業員の出退勤時間や欠勤、遅刻の状況、休日取得などの勤務記録を客観的に管理する必要があり、入力された情報をもとに自動計算するのが勤怠管理システムです。

勤怠管理システムを用いれば、複雑な勤務形態であっても正確に把握できます。特に勤怠管理を担う管理部門では、システム導入により大幅な業務効率化が期待できるでしょう。また、法律改正やルール変更などへも即座に対応することが可能となり、コンプライアンスを徹底した事業運営ができます。

ただし、勤怠管理システムの円滑な運用には、システムの初期設定が非常に重要です。

勤怠管理システムは、導入したらすぐに使えるわけではありません。初期設定として、自社の勤務形態や勤怠ルール、解決したい課題をシステムに落とし込む作業が必要です。これらの設定をおろそかにすると、給与計算を間違える、コンプライアンスに準じた勤怠管理ができないといった大きなトラブルになりかねません。また、アラートが機能しない、レポートが出せない、承認フローが誤っているなど、業務効率を妨げるような設定上のミスも起きがちです。勤怠管理システムは全社で毎日使用するものなので、本格稼動してしまうと修正がしにくいこともあり、入念な初期設定が求められます。

勤怠管理システム導入における事前準備については、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

勤怠管理システムの設定に求められる知識

勤怠管理システムの導入から稼働までには、綿密な準備が必要です。多くの勤怠管理システムはWebマニュアルやWeb FAQを用意していますが、マニュアルを見てもよくわからないという担当者も少なくありません。システム設定を行う担当者には、システムの知識だけでなく、法令の知識も必要となります。ここからは、勤怠管理システムを設定する際に知っておくべきことについて見ていきましょう。

勤怠管理システムへの理解

まずは、勤怠管理システムへの理解が大切です。勤怠管理システムでは何ができて何ができないのか、自社にはどのような機能が必要で、何が不要なのかなどを、初期設定の時点で洗い出す必要があります。システムに対するちょっとした勘違いで法令違反となったり、残業代の未払いが発生したりすることもあります。勤怠管理システムの検討段階から、同システムの機能に関する理解を深めておくとよいでしょう。

労働法の知識

フレックスタイム制や変形労働時間制など、さまざまな働き方が広まっています。それらの制度を導入する際には、就業規則の改定や36協定の締結など、労働法令にかかわる手続きが必要です。また、これらの条件を勤怠管理システムにも反映させなければなりません。ほかにも、時間外労働の上限規制など、法令上の制限を加味する必要があります。そのため、労働基準法などの労働法令の知識も必要となるでしょう。

労務の知識および経験

勤怠管理システムで得られたデータは、給与計算ソフトの計算元データとして利用されます。正しいデータを生成するためには、給与計算の仕方や残業の集計方法、休日や有休休暇の取り扱いなどの、労務の知識が必要です。また、勤怠管理システムの設計では既存の業務工程を洗い出す作業が必要になることから、総務や人事の実務を熟知する担当者を選抜するとよいでしょう。

自社の勤務形態や勤怠ルールに関する理解

システムを効率的に稼動させるには、自社のルールに合わせた最適化と、課題に合わせた業務効率化が必要です。そのため、勤怠管理上どのような課題があるか、自社の勤怠ルールがどうなっているかなどについて、就業規則だけではなく、実務ベースで理解しておく必要があります。

タイプにより方法が異なる2つの初期設定

重要かつ難易度の高い勤怠管理システムの初期設定には、タイプ別に2種類の方法が存在します。それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。

小規模事業向けコストパフォーマンス重視の「ユーザー設定型」

「ユーザー設定型」とは、購入した勤怠管理システムのパッケージを、文字どおり、初期設定からすべて自社でまかなう手法です。従業員100名以下程度の小規模事業で、低コストを実現したい事業者に向いています。

コストはかかりませんが、本稼働前の準備は自社でまかなわなければなりません。自社で手軽に設定することを前提としたパッケージのため、機能もある程度制限されています。メーカーによっては、設定代行サービスや電話サポートを提供するところもありますが、その後の設定変更への対応が難しい場合があります。また、その企業の仕様を理解していないフリーダイヤルサポートを利用しても、補いきれないことも出てくるでしょう。解決するまでに時間がかかったり、対応できない部分が出たりする可能性は否定できません。

勤怠管理システムの初期設定は、意外に難しい作業です。その分野に長けた人材を起用するか、プロジェクトチームを編成して、一つひとつ慎重かつ確実に進める必要があります。

勤怠管理システムから得られた勤怠データを、小規模事業者ならば最終的に目視で確認することは可能かもしれません。しかし、それには多大な労力を要するため、勤怠管理システムを導入して業務効率化を図るという本来の目的を果たせません。しっかりとした事前準備と初期設定を行い、システムを有益に使いこなせるようにしましょう。

柔軟性とサポート重視の「メーカー設定型」

「メーカー設定型」とは、勤怠管理システムを提供しているメーカーの担当者や専属SEが、本稼働までユーザーと一緒にシステムを構築していく手法です。システムの専門家が設計するため柔軟性が高く、それぞれの企業の特色に合わせてカスタマイズも可能です。ただし、ヒアリングや設定には相応の時間がかかり、小規模でシンプルな仕様のシステムでも、本稼働までには少なくとも2~3か月以上を要します。大規模で複雑なシステムになると、本稼働まで6か月以上を要することも少なくありません。

例えばテスト運用では、「計算結果に不備はないか?」「既存業務との相違はないか?」「使いにくいところはないか?」などを確認します。また、事業所別や、正社員、アルバイトといった勤務形態別、月給者、日給者といった給与形態別の確認も欠かせません。時間をかけて細微にいたるまでヒアリングが行われることで、より適合するシステムの設計が実現します。そのため、コストは高くなりますが、自社の業務に最適化されたシステムを導入して無駄なく使いこなすことができます。本当の意味で、使いやすいシステムとなるでしょう。

本稼働前の管理部門担当者への教育や、設定資料の作成などは専属SEが担当します。本稼働後もサポートセンターまたは専属SEがサポートするため、突然のトラブルや、法改正などによる設定変更の際も安心です。

自社の担当者とメーカーの専属SEがともに初期設定を行う「メーカー設定型」は、「プロに任せたら、いつの間にかできあがっていた」ではなく、担当者も理解しながら進められます。

「ユーザー設定型」と「メーカー設定型」比較一覧

「ユーザー設定型」と「メーカー設定型」の特徴は以下のとおりです。

ユーザー設定型メーカー設定型
コスト低コスト高コスト
課題抽出自社担当者自社担当者+メーカーSE
運用設計(※)自社担当者メーカーSE
システム設定(※)自社担当者メーカーSE
テスト自社担当者自社担当者+メーカーSE
マニュアル作成自社担当者自社担当者
人事部門への教育自社担当者メーカーSE
従業員への教育自社担当者自社担当者(メーカーSE)
設定資料作成なしメーカーSE
サポートサポートセンター
(作業は自社、一部有料)
サポートセンター+メーカーSE
運用設計、システム設定については、自社担当者で実施するケースもあります。

「メーカー設定型」がおすすめのケース

2019年10月に『ITトレンド』が実施した「勤怠管理システム導入についてのアンケート」では、導入したシステムの不満な点について、次のような回答がありました。

  • 設定が煩雑
  • 使い慣れるまでに時間がかかる
  • 機能が多いので、もっとサポートが欲しかった
  • 情報提供がなさすぎる
  • サポート体制に疑問

これらの不満点を解消するためには、「メーカー設定型」が推奨されます。また、以下のような企業もメーカー設定型がおすすめです。

1. 従業員数が200名を超える企業

規模が大きくなればなるほど、勤怠管理システムのデータを目視ですべて確認するのは困難です。また、この規模の人数になってくると、業務フローやシステム要件も複雑になる傾向があるため、自社での初期設定はかなり難しいでしょう。

2. 勤務形態が多岐にわたり、拠点数も多い企業

勤務形態が多様で拠点数も多い場合には、事業所ごとに36協定が異なるケースもあり、勤怠管理システムの運用がより煩雑になります。メーカー設定型を利用して、それぞれの業態に合わせてカスタマイズすれば、業務効率が上がり、生産性も向上します。

3. 導入から本稼働まで滞りなく進めたい企業

前述の通り、メーカー設定型は、メーカーの専属SEが本稼働までユーザーと一緒に伴走します。本稼働前には、管理部門社員への教育を施し、本稼働後も、サポートセンターや専属SEによるサポートがあります。すべて滞りなく、導入・運用することができるでしょう。

4. 勤怠管理システムの機能を無駄なく使いたい企業

メーカー設定型で初期設定を行えば、要望に応じたきめ細かな設定が可能です。アラート機能を用いて潜在的な労務リスクを通知させる、自社の業務に合わせた設定をするなど、搭載機能を十分に生かすことができます。

自社に合わせた設定をスムーズに行うための解説記事もあわせてご覧ください。

まとめ

勤怠管理システムの初期設定について解説しました。初期設定の方法は2種類ありますが、より柔軟で、企業の要望に応じてカスタマイズできる「メーカー設定型」のほうが、将来的な観点から見てもおすすめです。

「メーカー設定型」は高コストですが、現在「ユーザー設定型」を採用するシステムの多くは従量課金制です。従業員数が300名を超える企業で5年間にかかる総額は、むしろ「メーカー設定型」のほうが安価になることもあります。

アマノでも、勤怠管理システムの初期設定は「メーカー設定型」を推奨しています。システムの専門家である専属SEが、お客様のご要望を直接伺い、ご希望にあわせたシステムを設計・構築します。本稼働後も、しっかりサポートさせていただきます。

アマノの勤怠管理システムを、ぜひご検討ください。

GUIDE

勤怠管理のパイオニア「AMANO」のノウハウをぎゅっと凝縮してお届けします!

01基礎知識

勤怠管理の意義と
重要性

02選び方

勤怠管理システム
選び方の基本

03実践編

勤怠管理システム
導入のポイント

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